01 はじめに

このガイドのゴールは、はじめて暗号資産に触れる方が、Coincheckで「口座開設 → 日本円の入金 → 初回の購入」まで安全に到達できるよう、操作の順番と注意点を具体的な手順で示すことです。専門用語は最小限にし、出てきた用語はその場で短く解説します。作業時間の目安や“つまずきやすいポイント”も随所に入れ、迷わず進める構成にしています。
まず前提として、暗号資産は価格変動が大きい商品です。数時間で上下することも珍しくありません。また、システムのメンテナンスや混雑、銀行側の営業時間など、自分では動かせない要因によって、入出金や取引のタイミングが制限される場合があります。さらに、暗号資産の送金は原則として取り消しができないため、アドレスやネットワーク(チェーン)の選択を誤ると、資産が戻らないおそれがあります。
こうしたリスクは、最初の設定と手順の設計で大きく抑えられます。本ガイドでは、次の3点を“最重要ルール”として繰り返し強調します。
- セキュリティを最初に固める
口座開設と同時に**二段階認証(2FA)**を必ずONにし、ログイン通知を有効化。パスワードは長く・強く・使い回さない。これだけで多くの不正リスクを回避できます。 - 少額で練習してから本番へ
いきなり大きく買うのではなく、**1,000円程度の“練習買い”で、明細の見え方(受取数量や実質コスト)を体感します。慣れてきたら、販売所に加えて取引所(板取引)**にも少額で触れ、コスト感覚を養いましょう。 - 記録を残す&家計ルールを先に決める
取引履歴の月次保存(CSVやスクショ)を習慣化し、月間の上限額や中止条件を紙に書きます。これがブレない運用の“土台”になります。
本ガイドの構成は以下の通りです。
- 事前準備(本人確認書類・メール・スマホ/家計ルール・記録フォルダの用意)
- アカウント作成と本人確認(eKYCの撮影コツ・差し戻し防止)
- 二段階認証などセキュリティ初期設定(最初の30分で完了)
- 日本円の入金(名義一致・反映タイミング・回数をまとめてコスト削減)
- 初回の購入(販売所で1,000円〜の練習買いで仕組みを理解)
- 取引所での購入(指値・成行・板の厚み/スリッページ対策)
- 価格通知とつみたて設定(時間分散・残高不足対策)
- 送受金の基本テスト(ネットワーク一致・少額テスト送金)
- トラブル時の初動(パスワード変更・2FA再設定・出金停止・連絡)
なお、本記事は一般的な情報提供であり、特定の暗号資産や手法の推奨・勧誘を目的とするものではありません。最終判断はご自身の責任で行ってください。疑問点が残る場合は、公式ヘルプやサポート、税務に関しては専門家への相談も検討しましょう。
用語ミニ解説
販売所:運営との相対取引。ボタン一つで買いやすい一方、スプレッド(買値と売値の差)が実質コスト。
取引所(板):ユーザー同士が価格を出し合う場所。指値(価格指定)や成行(即約定優先)を使い分ける。
ネットワーク(チェーン):送受金に使うブロックチェーンの種類。送信元と受信先で一致させるのが大原則。
この“心得”を押さえたら、さっそく準備に進みましょう。次章では、本人確認に必要なもののチェック、家計ルールの決め方、記録の型作りまで、開始前にやっておきたいセットアップを30分で終わらせます。
02 事前準備

最短でスムーズに「口座開設 → 入金 → 初回の購入」まで進むために、着手前の30分で整えておくべきことを一気に片づけます。ここを丁寧にやるほど、後のミスややり直しが減ります。
2-1. 必要なものチェックリスト
- 本人確認書類:マイナンバーカード/運転免許証など
- 注意:有効期限・氏名表記(旧姓など)・住所の最新化。表面の反射や影を防ぐため、明るい場所で撮影できる環境を確保。
- メールアドレス:金融系に使う専用メールを推奨(他サービスと共用しない)。
- スマートフォン:公式アプリ利用を想定。OS・アプリを最新化、生体認証(Face/Touch)ON。
- 銀行口座:アカウント名義と同一名義の口座(入出金で齟齬が起きにくい)。
- 安定した通信:自宅Wi-Fiやテザリングなど、公共Wi-Fiは避ける。
ミニTip:メールは金融専用の新アドレスを作ると、フィッシングの見分けがつきやすく、通知も埋もれにくくなります。
2-2. 家計ルールを先に決める(衝動を封じる“ガードレール”)
暗号資産は値動きが大きいため、**お金の使い方に“上限”と“中止条件”**を先に決めておくと、ストレスや後悔を減らせます。紙メモでもOK。以下をコピペして埋めてください。
【暗号資産ルール表】
月の上限額:____円(生活費と切り分け)
1回あたり:____円まで
中止条件 :家計が××%以上圧迫/前月比−××%で一旦停止
買付頻度 :毎月__日、つみたて__円/販売所or取引所
送金方針 :初回・大口は少額テスト→着金確認→本送金
監査日 :毎月末に取引履歴(CSV+スクショ)保存
ポイント
- 数字を先に決めると、アプリの画面に感情を揺さぶられにくいです。
- ルールは3か月固定で試し、四半期ごとに見直すくらいがちょうど良いです。
2-3. 記録の型を先に作る(税務・再現性のため)
後から履歴を集め直すのは大変。最初の日に“保存先”を作成しておきます。
- クラウド/PCにフォルダ:「Coincheck/年/月」など階層化。
- 保存するもの:本人確認の完了メール、入出金の明細スクショ、取引履歴CSV、送金トランザクションIDの控え。
- スプレッドシートの雛形(コピペして1枚作成)
- 日付|操作(入金/購入/送金)|銘柄|数量|価格|手数料|メモ
- 備考:販売所の合計金額や受取数量、取引所の**注文種別(指値/成行)**も記録。
理由:ASP審査・税務・トラブル時に**「何をいつどうしたか」**を即座に提示できると、説明がスムーズです。
2-4. パスワード&認証アプリの準備
- パスワード方針:長く・一意・使い回し禁止(目安:12〜16文字以上、大小字・数字・記号を混在)。
- パスワードマネージャーの利用を検討(記憶に頼らない)。
- 認証アプリ(2FA):インストールしておき、バックアップコードは紙でオフライン保管。
- メール側にも2FA:メール乗っ取り=口座乗っ取りに直結します。
2-5. 撮影環境の整え方(eKYCで差し戻しを防ぐ)
- 背景は無地、光源は正面から。
- 書類は枠内にぴったり、斜めにならないように。
- 反射・影が出やすいときは、紙を一枚下に置くと安定します。
- 自撮りは額から顎まで全体、メガネの反射が強いときは外す。
2-6. フィッシング対策の初手
- 正規アプリのブックマーク(公式サイト/公式アプリのみ)。
- メールの差出人表示は必ず開いて確認(アドレスの微妙な違いに注意)。
- 「不正アクセスがありました」等の緊急誘導は、メール内リンクを使わず、自分で正規アプリからログインして確認。
- 公共Wi-Fi+ログインは避ける(やむを得ない場合はテザリングや信頼できるVPN)。
2-7. よくある事前のつまずきと解決
- 名義が違う銀行口座を用意してしまう
→ 入金反映が遅れたり戻ったりします。アカウント名義と同名義の口座を準備。 - 古い身分証(住所違い・期限切れ)
→ 差し戻しの原因に。住所変更後の書類か補助書類を早めに用意。 - メール埋没で通知を見落とす
→ フィルタ設定で「Coincheck」「認証」「ログイン」等の件名を重要ラベルへ自動振り分け。 - スマホのストレージ不足でアプリが不安定
→ 不要アプリの整理・再起動・OS更新を先に。
2-8. 着手前の“安全宣言”テンプレ
以下を声に出して読み上げると、行動が落ち着きます(本当に効きます)。
- 私は、まず2FAを有効化し、バックアップコードを紙で保管します。
- 私は、最初の購入は1,000円程度の練習買いで仕組みを確かめます。
- 私は、送金は少額テスト→着金→本送金の順に行います。
- 私は、取引履歴を毎月末に保存し、家計ルールに従います。
03 アカウント作成

ここからは実操作です。正規アプリ/正規ドメインから開始することを徹底し、フィッシングを避けましょう(検索広告やDMのリンクは使わないのが安全)。
3-1. 新規登録(メール→認証)
- メールアドレスを入力→仮登録
金融用に用意した専用メールを使います。 - 届いた確認メール内の認証リンクを開く
メールが来ないときは迷惑フォルダやプロモーションタブを確認。 - パスワードを設定
長く・一意・使い回し禁止(12〜16文字以上、英大小・数字・記号を混在)。 - 利用規約・プライバシーの確認
重要事項はブックマークやスクショで控え、後から参照できるように。
安全Tip:登録直後にログイン通知をONにしておくと、見覚えのないログインを即検知できます。
3-2. 基本プロフィールの入力
- 氏名・住所・生年月日を公的書類と一致させて入力。
- 電話番号を登録し、SMSでの確認(後で2FAは認証アプリ型へ切替推奨)。
- 職業・取引目的などの基本アンケートに回答(国内の暗号資産事業者では一般的なフロー)。
3-3. アプリ環境の整備
- 公式アプリをインストール(App Store / Google Play)。開発元表記を確認。
- スマホのOSを最新化し、**生体認証(Face/Touch)**をON。
- 正規ドメインをブックマークし、以後はそこからアクセス(検索から入らない)。
3-4. 通知の初期設定
- ログイン通知・重要操作通知をON。
- メールクライアントにフィルタを設定(件名「認証」「ログイン」「セキュリティ」などを重要ラベルへ)。
- スマホのプッシュ通知を許可し、価格通知(アラート)は後ほど設定します。
3-5. ありがちなミスと回避
- 弱いパスワード → マネージャーで長く強いパスを生成。
- 非公式アプリ/偽サイト → ストアの開発元・URLを二重チェック。
- メールの取りこぼし → フィルタ/検索で「Coincheck」を固定キーワード化。
04 本人確認(eKYC)

口座を実際に使うには、**eKYC(オンライン本人確認)を完了させます。ここでの差し戻し(やり直し)**は時間ロスの原因になりやすいので、撮影前の準備と手順をきっちり押さえましょう。
4-1. 用意するもの
- 本人確認書類:運転免許証/マイナンバーカード等
- 表裏が必要な書類は両面を用意。
- 有効期限・住所が最新か確認(引っ越し直後は補助書類が必要なことも)。
- スマートフォン:フロントカメラのレンズ汚れを拭く。OSとアプリは最新化。
- 明るい場所:反射・影を避けるため、昼間の自然光 or 正面照明が理想。
4-2. 撮影手順の流れ(典型)
- 書類の表面を撮る
- 台の上に平置きし、枠内に水平で収める。端が切れないよう注意。
- 書類の裏面を撮る(必要な書類のみ)
- 厚み確認(ななめ傾け)
- 反射で文字が消えない角度を探してゆっくり傾ける。
- 顔写真(正面)
- 額〜顎まで入る距離で、メガネの反射が強い場合は外す。
- 顔の向き指示/動作
- 画面の指示に合わせ、左右の向き・まばたきなどを落ち着いて実施。
撮影のコツ:
- 書類は背景と色が被らない台紙(白紙など)の上に置く。
- 端末を両手で固定し、シャッターは音量ボタンで押すとブレにくい。
- 迷ったら一度戻って撮り直し。焦って進めると差し戻しになりやすい。
4-3. 差し戻し「あるある」と対策
- ピンぼけ/暗い/反射 → 明るい正面光、紙の下敷き、レンズ拭き。
- 枠からはみ出し/斜め → 端が切れない位置で水平に置き直す。
- 住所不一致 → マイページの住所を書類と一致させ、必要に応じて補助書類。
- 名前表記の相違(旧姓など) → 現在の氏名表記で統一。変更がある場合は根拠書類を準備。
4-4. 入力情報の整合チェック(1分だけ)
- 氏名(漢字・カナ)/生年月日/住所/郵便番号の数字ミス。
- 住所の丁目・番・号・部屋番号の抜け漏れ。
- 電話番号の桁数と、SMSが受け取れる状態か。
4-5. うまく行かない時のミニ手順
- アプリを再起動 → カメラ権限を確認。
- 別の部屋(より明るい)で撮影。
- 必要に応じてサポート手順を参照し、案内に沿って再提出。
- 書類の再発行や住所更新が必要なら、先に整える方が結果的に速いことが多い。
05 二段階認証・セキュリティ

暗号資産でいちばん効くリスク対策は、最初の30分でやる初期設定です。ここを丁寧に固めるだけで、乗っ取り・誤操作・フィッシングの多くを未然に防げます。以下は画面の名称が多少違っても通用する普遍的な手順に整理しています(提供機能は時期により変わるため、実際の画面表示を優先)。
5-1. 二段階認証(2FA)は“認証アプリ方式”を基本に
目的:パスワードが漏れても、6桁コードがなければ突破されない状態にする。
推奨:SMSのみより、認証アプリ(例:TOTP形式)を採用。
設定手順(共通パターン)
- セキュリティ設定 → 二段階認証を有効化
- 画面に出るQRコードを認証アプリで読み取り
- アプリに表示された6桁コードを入力して登録完了
- 表示されるバックアップコードを必ず保存(紙に書いてオフライン保管)
運用Tips
- 新端末へ移行する前に、旧端末+バックアップコードで2FAを一度解除→新端末で再設定する手順をメモ化。
- 2FAが必要な操作(出金・送金・パスワード変更など)の対象をすべてONに。
注意:SMSだけだとSIMスワップ攻撃(電話番号の奪取)に弱い場合があります。認証アプリ方式を基軸にしましょう。
5-2. 強固なパスワードとマネージャー運用
原則:長く・一意・使い回し禁止。
- 目安は12〜16文字以上、英大小+数字+記号を混在。
- パスワードマネージャーで自動生成&保管(記憶に頼らない)。
- メールアカウントにも2FAを必ず設定(メール乗っ取り=口座乗っ取りの近道)。
作成のコツ(覚えない・作らない)
- 人間が覚えられる程度のパスワードは攻撃者にも推測されやすい。長いランダムを“マネージャーだけ”が知っている状態に。
5-3. 通知のフル活用(早期発見=被害縮小)
- ログイン通知・重要操作通知をON。見覚えのない通知が来たら、即パスワード変更→全端末ログアウト。
- 価格通知(アラート)は後述の売買で使いますが、まずはセキュリティ関連通知を優先設定。
メール整備
- メールクライアントで「認証」「ログイン」「セキュリティ」等の件名に重要ラベルを付与。
- 迷惑メールフィルタに誤分類されないよう、差出人アドレスを連絡先登録。
5-4. 出金・送金を“事故りにくい仕様”にする
サービス側に以下の機能がある場合は積極的に有効化しましょう。
- 宛先アドレス帳(ホワイトリスト)
登録済み宛先以外へ送れない設定。第三者が侵入しても新宛先への送金をブロックできる。 - 新規宛先のクールダウン
アドレス登録後一定時間は出金不可。乗っ取り時の“即抜き”を防止。 - 日次/月次の出金上限
自分で上限を設けておくと、誤操作や乗っ取り被害の上限が限定される。 - 出金・送金メール承認
メール内の承認操作を必須にして二重化(メールにも2FAを忘れずに)。
ここは“万一の侵入を想定”して設定します。誤送金の根絶にも効くので、最初に必ず整えるパートです。
5-5. フィッシング対策(習慣で勝つ)
- 正規アプリ/正規ドメインをブックマークし、検索やDMのリンクから入らない。
- 差出人表示を展開して送信元アドレスを確認(ドメインが微妙に違う偽装に注意)。
- 「不正アクセスがありました」等の緊急メールが来たら、メール内リンクは踏まずに自分で正規アプリからログインして通知センターを確認。
- アンチフィッシングコード(提供されていれば)を設定し、公式メールに自分だけの合言葉を表示。
5-6. 端末と通信の守り(地味だが効く)
- OS・アプリを最新に。古い端末・脱獄端末は使わない。
- 端末ロック+生体認証をON。紛失時はリモートロック/ワイプの手順も確認。
- 公共Wi-Fiでの重要操作は避ける。やむを得ない場合は個人テザリングや信頼できるVPNを。
- クリップボード改ざん対策:送金アドレスは先頭・末尾8文字を声に出して読み合わせ。
- 不要な権限・接続の棚卸し:連携中のデバイス・アプリ・ブラウザ拡張の権限を月1で見直し。
5-7. APIキー(使わないなら作らない/使うなら最小権限)
- 使わないなら作成しないのが最強のセキュリティ。
- 必要な場合は読み取り専用から始め、出金権限は付けない。
- IP制限・有効期限・用途メモを設定し、不要になったら即削除。
5-8. 緊急時の初動テンプレ(コピペOK)
[不審ログインを検知/端末紛失]
1) パスワード即変更 → 全端末から強制ログアウト
2) 2FA再設定(バックアップコード使用)/ バックアップの再保管
3) 可能なら出金・送金の一時停止 / 宛先ホワイトリスト確認
4) サポートへ連絡(時刻・取引ID・端末情報・発生状況を記録)
5) 端末・メールの総点検(転送設定/マルウェア/フィルタ)
6) 被害の時系列メモとスクショ保存 → 必要に応じて警察・銀行へ
5-9. 仕上げ:自己点検チェックリスト
- 2FAは認証アプリ方式でON(SMS単独は避ける)
- バックアップコードを紙でオフライン保管
- ログイン通知/重要操作通知をON
- ホワイトリスト/クールダウン/上限を設定(提供があれば)
- メールにも2FA、重要メールは自動ラベル
- 端末は最新化+生体認証+リモートロック準備
- 公共Wi-Fiで重要操作をしない
- 送金時は**読み合わせ(先頭・末尾8文字)**を徹底
06 日本円の入金

ここでは、はじめての日本円入金を安全・確実に行うためのポイントを整理します。結論から言うと、名義一致・入力ミスゼロ・時間に余裕の3点を守れば、入金でつまずく確率は大きく下がります。入金手段や手数料、反映タイミングは時期により変わる可能性があるため、実際の操作前にアプリ画面の案内を必ず確認してください。
6-1. 入金前チェック(60秒でOK)
- 振込名義=アカウント名義(フルネーム・カナの表記差異に注意)
- 金額の桁ミス(0の付けすぎ/少なすぎ)
- 支店名・口座番号・振込先名のコピペ確認
- 手数料の有無と反映目安(銀行の営業日・時間に左右される)
- メモ:入金前に、家計ルールの上限と残高を再確認
ここを怠ると、反映遅延や**組戻し(戻し手続き)**で時間と手数料が余分にかかることがあります。
6-2. 一般的な入金フロー(銀行振込の例)
- アプリの「入金」画面を開く
→ 入金方法・振込先情報(銀行名、支店、口座種別、番号、名義)を確認。 - 自分の銀行アプリ/窓口から振込操作
→ 名義はアカウントと同一。依頼人名の編集が必要な場合は、案内に従って正確に。 - 金額を入力→最終確認→実行
→ 実行前に金額と振込先を再読。可能ならスクショを撮って記録。 - 反映待ち
→ 銀行・時間帯・メンテ状況により即時〜翌営業日の幅がある点に注意。 - アプリ残高に反映→入金完了
→ 反映後、入金明細のスクショを保存(フォルダ「Coincheck/年/月」に格納)。
よくあるつまずき
- 名義が旧姓/略称:アカウント名義と完全一致で。スペース・カナも要確認。
- 振込先の入力ミス:銀行名や支店名の似た名称に注意。
- 営業時間の壁:夜間・週末・祝日は翌営業日扱いになることがある。
6-3. コストを抑える“回数設計”
入金は回数が多いほど実質コストが嵩む傾向があります(銀行側手数料や時間コスト)。
- 月1〜2回にまとめる:家計ルールの上限に合わせて計画入金。
- 購入計画と同期:つみたて日・購入予定日から逆算し、数日前に入金しておく。
- 少額テストのバランス:初回は操作確認で少額入金→反映パターンを掴んだら計画額でまとめ入金。
6-4. 反映が遅い/来ないときの確認リスト
まずは落ち着いて、次の順で点検しましょう。
- アプリ側の入金履歴:ステータス表示・メンテ告知の有無。
- 銀行側の振込明細:受付済み/振込完了の区別、予約扱いになっていないか。
- 名義一致:依頼人名のスペル・全角半角・カナ種別。
- 時間帯要因:銀行の営業日・休日・夜間の取り扱い。
- 金額誤り・桁ミス:振込金額が極端で弾かれていないか。
- サポート連絡用の情報整理:
- 振込日時/金額/銀行名・支店名
- 取引番号(あれば)/振込依頼人名
- アプリ側のスクリーンショット
連絡時は**「事実ベースの箇条書き」+スクショが最短です。感情的な説明より情報の網羅**が解決を早めます。
6-5. 入金後にやる“3つの整備”
- 通知の再調整:入金反映時の通知をON、重要操作のプッシュが埋もれないように。
- フォルダ整頓:入金スクショと、後で出す取引履歴CSVの保存先を月次で仕切る。
- 購入計画の見直し:入金額に対して**練習買いの枠(1,000円)**と、取引所での少額指値枠を割り振っておく。
6-6. トラブルの予防策(事前に効く)
- 名義ルールの明文化:家族や共同口座からの入金は原則NG。どうしても必要な場合は事前に最新の公式案内を確認。
- 締切逆算:IEOやイベントがある週は、3〜4営業日前には入金完了させる。
- メンテ情報の確認:アプリ内のお知らせ・メンテ予定を入金前にチェック。
- 固定テンプレ:よく使う振込先は定型登録し、入力ミスを物理的に減らす。
6-7. 入金の安全宣言(声に出すと効果的)
- 私は、名義一致を二重確認してから送金します。
- 私は、入金明細と反映画面のスクショを保存します。
- 私は、月1〜2回の計画入金でコストを抑えます。
- 私は、急ぎの用事がある週は前倒しで入金します。
07 初回の購入(販売所)

最初の購入は、販売所で1,000円程度の少額から始め、画面の見え方と実質コスト(=スプレッド)を体感することが目的です。ここで焦って大きく買う必要はありません。合計金額・受取数量・スプレッドの関係を理解できれば、今後の判断がぐっと安定します。
7-1. 購入前の確認(30秒チェック)
- セキュリティ:2FA(認証アプリ)、ログイン通知はONか
- 残高:日本円の入金が反映済みか
- 家計ルール:本日の購入上限/中止条件に抵触していないか
- 相場状況:重要イベント直後など荒い時間帯でないか(スプレッド拡大に注意)
迷ったら“今日は練習のみ”と割り切るのが正解。安全第一が長続きのコツです。
7-2. アプリの操作手順(販売所)
- アプリを開く →「販売所」タブ
- 銘柄を選ぶ(はじめは主要銘柄が無難)
- 購入金額を入力(例:1,000円)
- 合計金額・受取数量を確認
- ここにスプレッドの影響が現れます。購入直後に評価損に見えるのは仕様であり故障ではありません。
- 確認→購入
- 保有資産一覧で反映を確認
- 取引履歴のスクショを月次フォルダに保存(税務・再現性のため)
表示の読み方(超重要)
- 合計金額:あなたが支払う日本円の総額
- 受取数量:その金額で受け取れる暗号資産の量(スプレッド込み)
- 直後の評価:購入瞬間は**売値(Bid)**に基づくため、マイナスに見えやすいのが普通
7-3. “練習買い”で学ぶ3つのポイント
- スプレッドの体感
- 同時点の買値(Ask)と売値(Bid)の差がスプレッド。販売所はここが実質コスト。
- 金額→数量の換算感覚
- 「1,000円で○○枚」という感覚を掴むと、以後の目安が立てやすい。
- 明細・履歴の確認習慣
- 取引履歴をその日のうちに保存。後回しは忘れます。
用語ミニ解説
スプレッド:買値と売値の差。相場が荒いと広がる傾向。
Bid/Ask:売値/買値。あなたが今売るならBid、買うならAskが基準。
7-4. よくある“初回の戸惑い”と対処
- 「すぐマイナス表示で不安」
→ スプレッド由来。不具合ではない。理解できるまで練習買いを小口で繰り返す。 - 「欲が出て金額を増やしたくなる」
→ ルール表を声に出して再読。今日は学習の日と宣言。 - 「イベントで急騰している」
→ 追いかけ買いはスプレッド拡大+高値掴みの温床。落ち着いた時間帯を待つ。
7-5. 失敗しないための小ワザ
- 数量ではなく金額で入力:初心者は「いくら買うか」を基準にした方が家計と整合が取りやすい。
- 価格通知(アラート)は先に設定:狙い価格に来たら検討、来なければ何もしないという“待ちの姿勢”を持てます。
- スクショを習慣化:購入前の確認画面・購入後の明細を必ず保存。月次フォルダに放り込むだけでOK。
7-6. 今日のチェックアウト(コピペOK)
[初回の販売所購入チェック]
□ 金額は1,000円程度の練習買いにした
□ 合計金額と受取数量を目で確認した
□ 直後のマイナス表示はスプレッドと理解した
□ 取引履歴のスクショを保存した
□ ルール表を再確認し、今日はここで終了
08 取引所での購入(板)

販売所で“金額→受取数量→スプレッド”の流れを掴んだら、取引所(板取引)にも少額で触れてみましょう。板ではユーザー同士が価格を出し合うため、指値を使えばコストを抑えやすい一方、約定しない可能性や、成行でのスリッページ(不利な価格での約定)が起こり得ます。ここでは最小限の注文で安全に学ぶ手順を示します。
8-1. まずは“板の見方”を30秒で
- 板(オーダーブック):買い注文(買い板)と売り注文(売り板)の価格と数量の一覧。
- 最良気配:いちばん高い買い(Bid)と、いちばん安い売り(Ask)。この差はスプレッド。
- 出来高/歩み値:直近で約定した価格と数量の履歴。どの価格帯に**流れ(勢い)**があるか参考になります。
覚え方:板=「いま市場に出ている意思」、歩み値=「直近で通った取引」。
8-2. 注文の基本(指値/成行)
- 指値(さしね):価格を指定して注文。希望価格まで市場が来ないと約定しない。
- 成行(なりゆき):即約定を優先。板が薄いと、提示より不利な価格で約定するスリッページが出やすい。
- 数量の単位:最小数量や刻みは銘柄ごとに異なるため、注文フォームの最小値を必ず確認。
8-3. 少額での“指値トレーニング”手順
- 板が比較的厚い時間帯を選ぶ(イベント直後は避けるのが無難)。
- 取引所タブを開き、対象の銘柄ペアを確認。
- 現在価格(最良気配)を確認し、わずかに有利な価格で少額の指値を出す。
- 例:最良売(Ask)が「1,000,000」なら、買い指値は「1,000,100」ではなく、状況を見て「999,900」など落ち着いた価格で待つ。
- 板に自分の注文が載ったかを確認。
- 一定時間待ち、約定しなければ価格を微調整するか一度取消して観察継続。
- 約定後は履歴を保存(スクショ+メモ:「指値何円/数量/約定までの時間」)。
目的は**“約定の流れを体感”**すること。最初から狙いすぎず、観察7:実行3くらいの気持ちで。
8-4. 成行を使うときの安全運用
- 数量を小分け(例:合計1万円を2〜4回に分割)→スリッページの影響を分散。
- 板の厚み(各価格帯の数量)を見て、飛びやすい価格帯を避ける。
- 約定後の平均価格(VWAP的な見え方)を取引明細で必ず確認し、スリッページの“体感値”を記録。
8-5. 販売所との“コスト比較”の考え方
- 販売所:スプレッドが実質コスト。操作は最も簡単、即時性が高い。
- 取引所:手数料(あれば)+スリッページがコスト。指値なら抑えやすいが約定待ちがある。
- 結論:スピード重視なら販売所、コスト重視なら板(特に指値)。ただし、状況によって最適は変わるので両輪を使い分け。
8-6. ミニFAQ(板編)
Q. 指値が全然刺さらない…
A. 価格が強気すぎる可能性。板の厚い帯に近づける/数量を小さくして並べる/時間帯を変更。
Q. 連続成行で平均取得が想定より高くなった
A. 板が薄い証拠。小分け+様子見、または指値への切り替えが安全。
Q. 手数料表記が気になる
A. 手数料(メイカー/テイカーの別など)は時期により変わることがあるため、取引前に公式の手数料ページと注文確認画面を必ずチェック。
8-7. 今日の練習メニュー(コピペOK)
[板トレーニング]
□ 最良気配と板の厚みを観察(3分)
□ 少額の買い指値を1本→5〜10分待機
□ 刺さらなければ取消or微調整を1回だけ
□ 成行は小分けで1回テスト(板薄なら無理しない)
□ 取引明細を保存:約定価格、平均取得、スリッページ所感
09 価格通知とつみたて設定

売買の上達は、画面を見る時間を増やすことではなく、見るタイミングと行動を決めることから始まります。ここでは、価格通知(アラート)とつみたて(自動買付)を活用し、感情に流されない運用を“仕組み化”します。
※機能名称や細かい仕様は時期により変わることがあるため、設定時はアプリの最新画面を必ず確認してください。
(画像は「09 価格通知とつみたて」のSVGをご利用ください)
9-1. 価格通知(アラート)の基本設計
目的:常時チャートを追うのではなく、決めた条件でだけスマホに呼んでもらう。
効果:焦りや“追いかけ買い”を減らし、計画された行動に集中できます。
設定アイデア(どれか1つでOK)
- 到達価格型:
「○○円以下になったら検討」「○○円以上になったら一旦見送り」 - 変動率型:
「24時間で±X%動いたら確認」 - 節目価格型:
直近の意識されやすい価格帯(例:キリ番)に通知を置く
ルール:通知=即売買ではなく、通知=“確認の合図”。
つまり、通知が来たら「合計金額・板の厚み・スプレッド」を落ち着いて再確認します。
実務Tips
- 銘柄ごとに通知を2つまで(上・下)。通知が多すぎると疲れます。
- 通知のログ(スクショやメモ)を残すと、自分の“クセ”の棚卸しに役立ちます。
- 寝ている時間帯の通知は切る/弱めるなど、生活リズム優先で。
9-2. つみたて(自動積立)の設計思想
目的:購入タイミングを機械化し、時間分散を自然に取り入れる。
向いている人:相場を常時追えない、意思決定の回数を減らしたい、家計の定額管理が好き。
最初の作り方(テンプレ)
- 月額を決める(家計ルール表の上限内で)
- 買付日を決める(給料日後など、残高がある日に)
- 銘柄数は少なく(最初は1〜2銘柄)
- 実行確認の通知をONにして、残高不足の検知を早める
注意:つみたては“万能”ではありません。将来のリターンを保証しないこと、急変動時に思った価格で買えないことを理解したうえで、継続性を最優先にします。
残高不足を防ぐ小ワザ
- 入金は数日前に済ませる(銀行営業時間の影響回避)
- 入金→つみたて→余力の順で資金を配分
- つみたて失敗(残高不足)通知をONにして再実行する習慣
9-3. 「販売所 × 取引所 × つみたて」の使い分け例
- 販売所:
少額の練習買いや、忙しい日の即時買付に。合計金額を見てスプレッドを意識。 - 取引所:
指値で落ち着いて買いたい日。板の厚みとスリッページを観察し、小分けで執行。 - つみたて:
相場を追えない日々の骨格。金額・日付の見直しは四半期に1度で十分。
発想:“裁量の枠”をつみたてで狭め、残りを板で調整する。
こうすると、大きな判断ミスが出にくくなります。
9-4. 初心者がやりがちなミスと対策
- 通知=即成行で連打
→ チェックリストを挟む(合計金額・板・スプレッド)。5分ルールで落ち着く。 - つみたてを頻繁にいじる
→ 3か月固定でまず継続。結果を見て少しだけ調整。 - 銘柄を増やしすぎる
→ 状況把握が難化。最大2銘柄からスタートして、必要なら段階的に拡張。
9-5. 今日の仕上げ(コピペOK)
[アラート&つみたて設定チェック]
□ 上方向/下方向の価格通知を各1つ設定
□ 通知=“確認の合図”で即約定しない
□ つみたて:月額__円、毎月__日、銘柄__で開始
□ 残高不足対策:給料日後に入金→つみたて実行確認
□ 設定スクショを保存(フォルダ:Coincheck/年/月)
10 送受金の基本テスト

暗号資産の送金は取り消しが基本的にできません。だからこそ、少額テスト送金 → 着金確認 → 本送金の順番を“儀式”として固定します。ここでは、ネットワークの一致・タグ/メモの有無・最小送金量など、つまずきやすい点をまとめて潰します。
(画像は「10 送受金の基本テスト」のSVGをご利用ください)
10-1. 送金前の準備(3分チェック)
- 宛先ウォレットの種類:取引所宛か、自己保管ウォレット(例:モバイル/ハードウェア)か。
- ネットワーク(チェーン)の一致:同じ銘柄でも複数ネットワークがある場合、送信元と受信先のネットワークを一致させる。
- タグ/メモの要否:取引所宛はメモ(タグ/宛先タグ/デスティネーションタグなどの呼称)必須の銘柄がある。
- 最小送金量・送金手数料:フォームの注意書きと最小送金量を必ず参照。
- 先頭・末尾8文字の読み合わせ:アドレス改ざん対策として声に出して照合。
迷ったら、まずは受取側(宛先)の入金案内ページを熟読してから送金画面に戻るのが安全です。
10-2. 少額テスト送金の標準手順
- 宛先をアドレス帳に登録(可能ならホワイトリスト化)
- 登録直後に**クールダウン(一定時間出金不可)**がある場合は有効化。
- 金額は“最小送金量+α”の少額
- 手数料を考慮しつつ、失敗しても痛くない額にする。
- ネットワークを選択 → タグ/メモを入力
- 入力フィールドが無い銘柄でも、受取側の案内で不要を確認。
- 最終確認画面で以下を音読
- 宛先アドレスの先頭/末尾8文字
- ネットワーク名(例:Ethereum / ○○チェーン)
- 金額・手数料・最小送金量
- 2FAコード入力→送金実行
- 実行後の**トランザクションID(TxID/ハッシュ)**を控え、スクショ保存。
- ブロックチェーンの混雑を考慮して待機
- 承認(コンファーム)数はチェーンにより異なる。アプリの着金表示で確認。
送金ステータスの見方に慣れておくと、後のトラブル時に状況説明が早いです(TxIDを控えておくのがコツ)。
10-3. 着金確認→本送金
- 受取側で残高反映を確認(入金履歴/履歴タブ/通知)。
- **“同じ手順・同じ宛先・同じネットワーク”**で本送金へ。
- 金額が大きい場合は2段階に分ける(テスト→中間額→本額)と心理的にも安全。
10-4. 受金テスト(外部→Coincheck)のポイント
- 銘柄とネットワークの対応をCoincheck側で確認。
- 入金アドレスをコピーし、先頭/末尾8文字照合→外部ウォレットへ貼り付け。
- 取引所宛でタグ/メモが必要な銘柄では、Coincheck側の表示の通りに必ず入力。
- 少額テストで着金を確認し、備考にTxIDをメモしておく。
10-5. 手数料・混雑・所要時間の考え方
- ネットワーク手数料は相場(混雑度)で上下。急ぎの送金ほど手数料を上げないと遅延しやすいチェーンもある。
- **着金の“承認数”**はチェーンにより異なる。承認0=未確定であり、反映=完全確定ではないチェーンもあることを理解。
- 大量の小口送金は手数料が割高になりやすい。まとめ送金を基本に、初回だけテストで小口を挟む。
10-6. よくある失敗と回避策
- ネットワーク不一致:
→ 送信元・受信先のネットワーク名を音読確認。似た名前(例:同名トークンのL1/L2)に注意。 - タグ/メモの未入力:
→ 取引所宛は必須かどうかを入金案内で確認。不要なら空欄、必要なら必ず記入。 - 最小送金量未満:
→ フォームの最小送金量を必ずチェック。端数で未満にならないように。 - コピペ改ざん(マルウェア):
→ 先頭/末尾8文字読み合わせ+可能ならQR読み取りで再現性を高める。 - 誤宛先の使い回し:
→ 宛先名に用途メモ(「自分ハードウェア」「取引所B入金」など)を付けて混同防止。
10-7. 送受金テンプレ(コピペOK)
[送金前チェック]
□ 宛先の種類(取引所/自己保管)を確認
□ ネットワーク一致(送信元=受信先)
□ タグ/メモの要否を入金案内で確認
□ 最小送金量・手数料を確認
□ アドレス先頭/末尾8文字を音読照合
□ 少額テスト送金 → TxID記録 → 着金確認 → 本送金
10-8. トラブル時の初動(簡易版)
- 送金直後なら:キャンセルできるかはチェーン/状態次第(多くは不可)。まずTxIDを控える。
- 宛先ミスに気づいた:状況を時系列でメモし、受取側サポートにTxID/時刻/数量を添えて相談(回収不能が多い点は理解)。
- 不審な送金を検知:パスワード即変更→全端末ログアウト→2FA再設定→出金停止(機能があれば)→サポート連絡。
11 トラブル時の初動とミス防止

「なにか起きた」瞬間に感情ではなく手順で動けるかが、被害や時間ロスを左右します。ここでは、起こりがちな事象別の初動フローと、事前に仕込んでおく予防策をまとめます。
(画像は「11 トラブル時の初動とミス防止」のSVGをご利用ください)
11-1. ログインできない/不審ログイン通知が来た
初動(時系列で)
- パスワード即変更(長く強い新PW)
- 全端末から強制ログアウト
- 2FA再設定(認証アプリ/バックアップコード利用)
- 取引履歴・ログイン履歴をスクショ保存
- サポート連絡(発生時刻/端末/IPの有無/直近操作を箇条書き)
- 端末・メールのマルウェア/転送設定を点検
予防
- メールにも2FA、認証アプリ方式を採用
- ログイン通知と重要操作通知をON
- 正規アプリ/正規ドメインをブックマーク固定
11-2. 入金が反映されない
チェック順
- アプリの入金履歴・お知らせ(メンテ)
- 銀行側のステータス(受付/完了/予約)
- 名義完全一致(全角半角・カナ種・スペース)
- 時間帯要因(夜間・週末・祝日)
- 金額の桁ミスがないか
連絡時に添えると早い情報
- 振込日時/金額/銀行名・支店名
- 依頼人名(カナ)/取引番号(あれば)
- アプリ側・銀行側のスクショ
11-3. 販売所で買った直後に評価がマイナス
理由:スプレッド(買値と売値の差)。不具合ではありません。
対処:合計金額と受取数量を確認→少額で練習を継続→コスト重視なら**板(指値)**も併用。
11-4. 取引所の注文が約定しない/思ったより高くついた
- 約定しない:価格が強気すぎ。板の厚い帯に近づける、少額で並べる、時間帯を変える。
- 平均取得が高い(成行連打):「板が薄い」サイン。小分け+指値でスリッページを抑制。
11-5. 送金が届かない/誤送金に気づいた
届かない場合の確認
- ネットワーク一致(送信元=受信先)
- タグ/メモ必須銘柄の入力有無
- 最小送金量・手数料・混雑度
- **TxID(ハッシュ)**取得→ブロックチェーン上の進捗確認
誤送金に気づいたら
- TxID・時刻・数量・宛先を時系列で整理し、受取側サポートへ相談(回収不可のケースが多い点は理解)。
- 今後に備え、宛先ホワイトリスト/クールダウン/**読み合わせ(先頭・末尾8文字)**を徹底。
11-6. eKYCが差し戻された
主因:ピンぼけ・反射・枠外・住所/氏名の相違。
対処:明るい正面光/台紙の上で水平撮影→住所を一致→必要なら補助書類。再提出前に端末再起動+レンズ拭き。
11-7. メンテ/混雑で操作できない
原則:重要イベント前後は混雑・スプレッド拡大・約定難が発生しがち。
実務:前倒しで入金/送金を済ませる、期日がある手続きは3〜4営業日前に完了。やむを得ない場合は代替日程を確保。
11-8. 税務が不安/記録がバラバラ
いまからできる整理
- 月末に取引履歴CSVと入出金・送受金スクショを保存(フォルダ「年/月」)。
- スプレッドシートに日付|操作|銘柄|数量|価格|手数料|メモを転記。
- 迷ったら早めに専門家へ。資料形式の要件を確認。
11-9. 詐欺・フィッシングの“赤信号ワード”
- 「必ず増える/元本保証」「緊急:アカウント凍結」「今すぐリンクをクリック」「サポートです。画面共有してください」
→ 全無視が基本。どうしても気になるときは、自分で正規アプリからログインして通知センターを確認。メール内リンクは踏まない。
11-10. 事前に仕込む“守りの自動化”リスト(コピペOK)
[守りの自動化]
□ 認証アプリ2FA/バックアップコードを紙で保管
□ ログイン通知/重要操作通知ON
□ 宛先ホワイトリスト/新規宛先クールダウンON(あれば)
□ 価格通知は上下1本ずつ/生活リズムに合わせて制御
□ 毎月末:取引履歴CSV+スクショ保存のリマインダー
□ 正規ドメイン・正規アプリのみをブックマーク
11-11. “感情の暴走”を止めるメタ習慣
- 5分ルール:通知→5分置いてから発注(板・合計金額・スプレッドを再確認)。
- 上限ルール:1回/1日/1か月の上限を紙に明記。アプリの前で読み上げる。
- 今日は練習だけ:迷った日は1,000円の練習買いか何もしない。
12 まとめ

ここまで、Coincheckを使って口座開設→日本円の入金→初回の購入までを、初心者が迷わず進めるための手順とコツに分解してきました。最後に、本ガイドの要点と明日からの実行テンプレを凝縮します。
12-1. 要点ダイジェスト(ここだけ読めば思い出せる)
- 守りが最優先:はじめの30分で認証アプリ2FA/ログイン通知ON/正規アプリ・ドメインの固定。バックアップコードは紙でオフライン保管。
- 少額で練習→段階的に:販売所で1,000円の練習買い→合計金額と受取数量でスプレッドを体感→慣れたら取引所で少額の指値。
- 日本円入金は名義一致:振込名義=アカウント名義を絶対に合わせ、入金は月1〜2回に計画して実質コストを抑える。
- 送受金は“儀式化”:テスト送金→着金確認→本送金。ネットワーク一致とタグ/メモ要否の音読確認、先頭/末尾8文字の照合。
- 見すぎない仕組み:**価格通知(アラート)**で見るタイミングを限定、つみたてで時間分散を自動化。
- 記録が未来の自分を助ける:月末に取引履歴CSV+スクショを保存。税務・トラブル対応・自己分析の三役を担う。
12-2. 今日からの実行テンプレ(コピペOK)
[初日プラン]
□ 正規アプリ導入・正規ドメインをブックマーク
□ 認証アプリ2FAをON/バックアップコードを紙で保管
□ ログイン通知・重要操作通知ON
□ eKYCを撮影(明るい正面光・枠内水平)
□ 家計ルール表を作成(上限額・中止条件・買付頻度)
□ フォルダ作成:Coincheck/年/月(証跡保存用)
[入金→購入]
□ 日本円を計画額で入金(名義完全一致/スクショ保存)
□ 販売所で1,000円の練習買い(合計金額・受取数量を確認)
□ 取引所で少額の指値を1本(約定の流れを体感)
□ 価格通知を上下1本ずつ設定/つみたて開始(少額・少数銘柄)
□ 本日のスクショとメモをフォルダへ格納
メモ:eKYCの審査や入金の反映は、時間帯や状況で前後します。作業そのものは早めに終えて、反映は落ち着いて待つのがコツ。
12-3. 失敗しにくい“行動ルール表”の最終版
【暗号資産ルール表】
月の上限額 :____円
1回の上限 :____円
中止条件 :家計が××%以上圧迫/前月比−××%で一旦停止
買付の流れ :販売所で練習→取引所の指値へ段階的
つみたて :毎月__日/__円/銘柄__(3か月は固定)
送金ルール :テスト→着金→本送金/ネットワーク一致・タグ確認
記録ルーティン:月末にCSV+スクショ保存
緊急時 :PW即変更→全端末ログアウト→2FA再設定→出金停止→サポート連絡
12-4. マインドセットの締め
- 「わからないまま大きく買わない」:理解できる範囲と金額で。
- 「操作より準備が9割」:2FA・通知・アドレス帳・フォルダ作りが、後の安心と効率に直結。
- 「短期ニュースより自分ルール」:通知は確認の合図。合計金額・板・スプレッドを見直してから動く。
12-5. 次の一歩(あなたの状況別)
- 忙しくて時間がない:つみたてを小さく開始→月末に履歴保存だけやる。
- コストをもっと詰めたい:指値の練習を週1回10分、板の厚い時間帯で。
- 外部保管も触れたい:少額テスト送金を1回だけ実施→着金→本送金の型を覚える。
コメント